【確信犯の本当の意味とは?】正しい使い方を解説!他の言葉も紹介!

(この記事は2021年9月26日に投稿されました。)

あなたは「確信犯」という言葉を聞いたことがありますか?

私はテレビのニュース等の報道番組で聞くようになり、そこから確信犯という意味を理解するようになりました。

しかし、10人中7人の方が確信犯の意味を間違えて理解しているという結果がわかり、もしかしたらあなたも確信犯を間違えて理解したまま使用している可能性があります。

その為、今回は確信犯の本当の意味や正しい使い方について解説していきます。

また、確信犯のように意味を間違えて認識している言葉について紹介していきます。

世間で認識されている確信犯の使い方

世間では下記のような文章で確信犯が使われているケースををよく見ます。

⚫︎偽のクレジットカードを作り、そのカードをお店で使用したのがバレて捕まった。いわば、確信犯である。

⚫︎あの車、赤信号になってから進んだよね。確信犯だわ。

上の文章を見ると、確信犯は、悪いことをした人に使われていることが多いです。

あなたが認識している確信犯はどちら?

それではここで確認ですが、あなたは確認犯をどちらの意味合いで認識していますか?

A: 悪いとわかっていて行う犯罪

B: 正しいと信じて行う犯罪

一見、どちらも正しいのではと思いますが、正解はBの方になります。

A子さん

Aの方じゃないんだ!
でも、ニュースなどではAの意味合いで使われていますよね!

確信犯は7割の方が間違った意味を認識をしている

「Bなの?Aの方が正しいのでは?」と思った方が多いかと思います。

しかし、文化庁の『国語に関する世論調査』(2017年)では、約7割もの人がBの方だと思って使っているという結果が出ており、10人に7人が間違った認識をしていることになります。

つまり、ほとんどの日本人が確信犯の意味の認識を間違えた状態で理解していることになります。

確信犯について

ここでは、確信犯について紹介していきます。

確信犯の本当の意味とは?

「確信犯」の本当の意味とは、先ほどの質問のBのように「正しいと信じてする犯罪」ということから、「自分の行いが正しいという信念に基づいて行わる犯罪行為」という意味になります。

また、確信犯はもともと法律の用語であり、法律では悪いことだとされていても、道徳や宗教、政治などほかの価値観から判断すると「良い行いであると確信できることをする行為」のこととなります。

Sossy

意味だけ説明してもよく変わらないかと思いますが確信犯は簡単にいうと、「法に照らし合わせると犯罪ではあるが、正しいと思って行う」ことを言います。
「すでに悪いと思いながらも行うこと」は確信犯ではないということになりますね。

確信犯の正しい使い方

それでは、確信犯の正しい使い方を紹介しましょう。

先ほど確信犯は「自分の行いが正しいという信念に基づいて行わる犯罪行為」であることから下記のように使うことができます。

使用例

⚫︎「通り魔に刺されそうになった為、僕はその人を仕方なく殴った。僕は確信犯だろう。」

⚫︎「契約外の指示された仕事内容を断った自分は確信犯だ。」

どちらの文章も犯罪的な行為ですが、法的に見ると正しいと思った行動をとっています。

なぜ確信犯の間違った意味が広まったのか

それではなぜ、間違った認識が広まってしまったのでしょうか?

それはやはり、ニュースなどのように情報メディアの媒体で間違った意味での「確信犯」を使用することが多いため、間違った意味が世間に広まったからだと思います。

また、その言葉を間違えて認識してしまった人が別の人に使ってしまう連鎖反応で広まった可能性も高いです。

世間に情報を発するメディアでしたら、人々がそのような意味合いで認識してしまう為、正しい日本語で使ってほしいですね。

確信犯のように意味を間違えて認識している言葉

実は確信犯だけでなく、意味を間違えて認識してしまっている言葉はたくさん存在します。

もしかしたら、皆さんは間違えた意味を理解した上で使用しているかもしれませんので一部にはなりますがご紹介します。

姑息

姑息は「卑怯」ような意味で認識している人が多いですが、
実際は「間に合わせやその場しのぎ」という意味になります。

使用例

⚫︎誤: 自分の罪を他人になすりつけるあの人は姑息な人である。

⚫︎正: 借金を返済するために、金融機関へ借りるという姑息な手段を使った。

失笑

失笑は「笑いも出ないほど呆れる」ような意味で認識している人が多いですが、
実際は「笑ってはならないような場面で、おかしさに堪えきれず吹き出して笑う」という意味になります。

使用例

⚫︎誤: 彼のギャグがとてもつまらなかったので失笑した。

⚫︎正: 彼の話が予想以上に面白かったので失笑した。

潮時

潮時は「終わりの時、引き際の時」ような意味で認識している人が多いですが、
実際は「物事をするのにちょうどよい時」という意味になります。

使用例

⚫︎誤: このプロジェクトは中々うまくいかいないため、潮時なのかもしれない。

⚫︎正: この業界は需要が上がり続けている。今が潮時である。

破天荒

破天荒は「豪快で大胆な様子」ような意味で認識している人が多いですが、
実際は「前人のなしえなかったことを初めてすること」という意味になります。

使用例

⚫︎誤: お金をたくさん使う彼の生活は破天荒である。

⚫︎正: 一から事業を展開し、成功を成し遂げた私の祖父は破天荒な方だった。

鳥肌が立つ

鳥肌が立つという言葉は「感情を揺さぶるような出来事に遭遇する時」に使用している人が多いですが、
実際は「恐怖を感じた時や寒さを感じた時」に使用する言葉になります。

使用例

⚫︎誤: 映画のラストシーンが感動すぎて鳥肌が立った。

⚫︎正: この廃病院は不気味すぎて鳥肌が立った。

割愛する

割愛するという言葉は「大事ではない部分を省く・省略するという」ような意味で認識している人が多いですが、
実際は「もったいないもの・大切なものを思い切って省く」という意味になります。

使用例

⚫︎誤: こちらは先ほどご紹介しましたのでこちらのページの説明は割愛させていただきます。

⚫︎正: 時間の関係上、こちらのページの説明は割愛させていただきます。

まとめ

⚫︎ 確信犯は悪いことをした人に使われていることが多い

⚫︎ 確信犯は10人中7人の方が確信犯の意味を間違えて理解している

⚫︎ 確信犯の本当の意味は、「自分の行いが正しいという信念に基づいて行わる犯罪行為」である

⚫︎ 確信犯の間違った意味が広まった理由としてはメディア媒体や人が別の人に使ってしまう連鎖反応による可能性が高い

⚫︎ 確信犯だけでなく、意味を間違えて認識してしまっている言葉はたくさん存在する