【シカトは花札から】意味や語源ついて解説!他の日本語も紹介!

(この記事は2021年9月24日に投稿されました。)

あなたは今まで「シカト」というこ言葉を使ったことがあるかと思います。

シカトとは特定の対象を無視することをいいますが、実はこの言葉は花札から生まれた言葉になっているのです。

カードゲームから生まれた言葉を今でも使っているなんて想像できませんよね?

今回は花札から生まれた言葉であるシカトついて解説していきます。

また、シカト以外の日本語で花札から生まれた言葉についてもご紹介していきます。

そもそも花札って何?

花札とは日本のかるたの一種であり、花かるたとも呼ばれています。

一組48枚で構成されており、12か月折々の花が4枚ずつに書き込まれています。

そして、2人で遊ぶには「こいこい」、3人で遊ぶには「花合わせ」という遊び方がありますが、愛好家の中では人気のある「八八」という遊びもあります。

Soshi

僕が花札を知ったのは「サマーウォーズ」からでした。
「こいこい」や「猪鹿蝶」の言葉はこの映画から知りました。

シカトとは

冒頭でも言いましたが、シカトとは特定の対象を無視することをいいます。

無視をする側は「シカトする」、無視をされる側は「シカトされる」と使います。

また、現代の人々使ったのがきっかけのように思えますが、昭和30年代後半には既に若者の間に広まっていました。

Soshi

シカトは昔から使われていた言葉だったのですね。
「MK5」とか「タピる」のように現代の人たちが流行らせたワードだと思ってました。

シカトという言葉が作られた花札とは?

シカトという言葉は下記の花札から作られました。

そっぽを向いているこの鹿が花札では10点の役割を果たしています。

「10点の役割を果たす鹿の花札」、そこから「鹿十(しかとう)」、そして「シカト」という言葉になりました。

また、シカトは漢字で「鹿十」と書くようです。

Soshi

シカトされたとか普通に使っていましたが、まさか花札からきていたんですね。
もしかしたら、普段使っている言葉の中に身近なとこから生まれていることがあるかもしれませんね。

花札から生まれた他の日本語

ここでは、シカト以外にも花札から生まれた他の日本語についてご紹介していきます。

ヤ◯ザ

皆さんも聞いたことがあるかと思いますが、「ヤ◯ザ」という言葉も花札から生まれた言葉になります。

ヤ◯ザは花札の「おいちょカブ」で8と9と3の組み合わせを引いてしまい無得点になることから由来した言葉になります。

よって、派手であるが、価値のない、まともでないものを「ヤ◯ザ」と呼ばれるようになりました。

ピカイチ

「あの子の実力はメンバーの中でもピカイチだわ。」

あなたもピカイチという言葉を使ったことがあるかと思います。

実は、このピカイチという言葉も花札から生まれた言葉になります。

花札の中には「光り物」と呼ばれる20点の札が5枚あり、そのうちの1つには、配られた7枚の札の中に光り物が1枚だけあり、残り6枚がカスのときに、「ピカイチ」という役になります。

このことから、大衆の中の一つだけ優れたもののことをピカイチと呼ぶようになりました。

ボンクラ

「このボンクラども!」どこかのセリフで聞いたことがあるのではないでしょうか?

実はボンクラも花札から生まれた言葉になります。

ボンクラとはいつもぼんやりとして物事がわかってない人を指す言葉であり、これも花札などで生まれた言葉になります。

「ボンクラ」とは漢字で書くと「盆暗」となり、「盆」は「賭博場」のことを指し、「暗」は「負けてばかり」の様子を表す言葉です。

つまり、「ギャンブルで負けるばかり=いつもぼんやりして物事がわかってないから負ける」ということで「ボンクラ」が使われるようになりました。

三下

あまり使うことがないかと思いますが、「三下」という言葉も花札から生まれた言葉になります。

三下とは相手を見下げて呼ぶ言葉であり、映画などで「この三下野郎が!」と使われることがあるかと思います。

三下は、二枚の花札をひき、合計が九に近いほど強いという「カブ」という花札の賭け事に由来した言葉になります。

その為、二枚合計して「三」や「二」では勝ち目がない為、「三」以下の数字は価値がありません。

したがって、三以下の数字は使えないことから「三下」という言葉が生まれたとされています。

一点張り

「一点張り」という言葉も花札から生まれた言葉になります。

一点張りとはそのことだけを押し通す言葉であり、例として「犯人は悪くないの一点張りである」と使います。

一点張りは、花札などの賭け事で同じところにばかり金銭をかけることから由来した言葉になります。

したがって、良くても悪くても一点だけを貫く姿から、「一点張り」と言うようになりました。

青タン

「青タン」という言葉も花札から生まれた言葉になります。

青タンとは打撲傷の痕や打ち身などで内出血で青くなっているあざを指す言葉です。

実はこの青タンも、花札から由来した言葉になります。

花札の「青短」と関係あり、もともと青タンは北海道方言だったようです。

しかし、1980年代ごろに北海道出身の者が都内に移住し、そこから普及したと推測されています。

ピンキリ(ピンからキリまで)

芸能人のお話からよく聞くかと思いますが、「ピンキリ」という言葉も花札から生まれた言葉になります。

ピンキリとは「ピンからキリまで」という言葉を省略したものであり、「最上のものから最低のものまで」というニュアンスで使われています。

ピンキリは花札の1枚目を表す「ピン」、12枚目を表す「キリ」から由来した言葉になります。

また、「ピン」や「キリ」という言葉は、ポルトガル語から来ているようです。

まとめ

⚫︎シカトは10点の役割を果たす鹿の花札から生まれた言葉である

⚫︎シカト以外にも花札から生まれた言葉がある
(ヤクザ、ピカイチ、ボンクラ、三下、一点張り、青タン、ピンキリなど)